〜〜〜 新いろは歌の広場 〜〜〜
新いろは歌 それは「総和」と「調和」に基づく「和歌」 《巻頭歌》
四十八文字の小宇宙 へようこそ! 【 目 次 】 ・ 掲示板 2020年3月6日より設置
総和(=どの仮名も全て用いる)
調和(=それぞれの仮名を無駄なく生かす)
和歌(=優美な文語定型詩)
三つの和の心 を持つ 言葉遊び歌
そうありたいと願いつつ……
ゆくすゑしらぬ ほそみちは
めいろのやうに えたわかれ
ねこおまへさん なせひとり
つきあをむよも ふけてゐる
行く末知らぬ 細道は
迷路の様に 枝分かれ
猫 お前さん なぜ独り
月青む夜も 更けてゐる
「良夜孤猫」中村菜花群 作
平成9年10月29日 詠
「いろはにほへと……ん」をそれぞれ一度ずつ用いて歌を詠む、それが「新いろは歌」です。
つまり、一字も余さず、重ならず、全種類の仮名をジグソーパズルのようにピタッと収めなければなりません。
そんなこと出来るの?
と、私は最初そう思いましたが……。
いま実感しているのは日本語の神秘です!
完全に閉じた空間であるはずの……仮名の世界は想像をはるかに超えています。自由に奔放に、どこまでも続く、広大で奥深い世界――。
言葉遊びの桃源郷 で、あなたも有限の中の無限性を存分に味わってみませんか。
さて、この歌をご存知でしょうか。
鳥啼く聲す 夢覺ませ とりなくこゑす ゆめさませ
見よ明け渡る 東を みよあけわたる ひんかしを
空色榮えて 沖つ邊に そらいろはえて おきつへに
帆船群れゐぬ 靄の中 ほふねむれゐぬ もやのうち
明治三十六年「万朝報(よろずちょうほう)」新聞公募の第一席入選作、坂本百次郎という方が作られた新いろは歌です。言葉遊び好きの間では有名な、いわゆるとりな歌ですね。近代の歴史に残る記念すべき名歌であり、かつ、私が新いろは歌の道へ足を踏み入れるきっかけを与えてくれた歌でもあります。
無謀にもこのとりな歌≠ノ挑戦しようというのが、以下に挙げた我がパロディー作「新とりな歌」です! 本歌「とりな歌」には到底及ぶべくもありませんが、小学生の頃にラジオ体操をした夏休み、その朝の清々しさを、ほんのわずかでも味わっていただければ幸いです。
とりなくこゑす ゆめさませ
のほるたいやう もえよてん
らしおをそつけ わかむねへ
きみちあふれ ひろはにゐぬ
鶏鳴く声す 夢覚ませ
昇る太陽 燃えよ天
ラジオをぞ点け 我が胸へ
気満ち溢れ 広場に居ぬ
「新鳥啼歌」中村菜花群 作
平成11年7月2日 詠
・ 出来立て!今日の一首
2017年9月1日より開始。2023年3月31日現在 2,000首 達成です!
2017年 9月 10月 11月 12月
2018年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2019年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2020年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
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2023年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2024年 1月 2月 3月
・ 中村菜花群の「なたね歌」八景
・ 自転車紀行歌集『新いろは歌八十八景 〜尼崎から始まる冒険〜』
・ 歌紀行小説『五劫の擦り切れ』→ 新いろは歌の作り方 を小説風に描きました
・ 夢想紀行歌集『東海道五十七次 新いろは歌』
・ 創作続編「空中ブランコ乗りのキキ、その後」<老人編> <白鳥編>
・ 創作続編「山椒魚、その後」
・ 自己紹介 および「展望ロビーの歌」
※ 言葉遊びがお好きな方、ご意見・ご感想などお気軽にお寄せ下さい!