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出来立て!今日の一首

〜令和四年六月分 の 新いろは歌 中村菜花群〜

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令和4年6月30日(木)

        炎 暑 熱 油


 七月前 梅雨明け

 猶蝉声す 驚きぬ

 昼寝夢好さ 館に居

 天麩羅の盛り それを得む


       しちくわつまへ はいうあけ
       なほせみこゑす おとろきぬ
       ひるねゆめよさ やかたにゐ
       てんふらのもり それをえむ


 昨朝、職場の隣の公園から微かに蝉の声が聞こえて来ました。
 もしや幻聴かと、一瞬疑ったのですが……。今朝はそれをはっきりと確認しました。
 七月にもならないうちに梅雨が明け、そのうえ蝉まで鳴き出すとは! これは異常気象でしょうか。季節がどんどん前倒しされている気がします。
 一首詠みかけたところで、暑さで頭がぼうっとして来ました。
「ん」「ふ」「ら」の仮名が余ってしまい、苦しまぎれに捻り出した「天麩羅」の語ですが、夏の暑さと油の熱さ、ジリジリ鳴く蝉の声とチンチンたぎる油撥ねの音など、それなりにイメージの共通点もあるようです。
 まぁ「昼寝」の「夢」ということにしてしまえば何でもあり≠フ話ですね(笑)。



令和4年6月29日(水)

        今 日 一 輪


 種を蒔きける 鉢植ゑの

 朝顔開く 歓べり

 清楚澄む夏 想ふ我

 艶に夢見し 宿で居ぬ


       たねをまきける はちうゑの
       あさかほひらく よろこへり
       せいそすむなつ おもふわれ
       えんにゆめみし やとてゐぬ


 五月二十一日に歌に詠んだ朝顔の双葉。
 その後、葉が増え、蔓が伸び、昨日つぼみが出来ているなと思っていたら……。
 今朝ぱっちりと一輪の花が、緊張したように開いていました!(上の画像)
 季語で「朝顔」は秋ですが、今日見たのは間違いなく真夏の到来を告げる花≠ナしょう!



令和4年6月28日(火)

        酷 暑 渇 水


 これまでに無く 驚きの

 早い梅雨明け 笑みも得ず

 目伏せ弱音を 力減る

 日干し無残ぞ 茹りゐぬ


       これまてになく おとろきの
       はやいつゆあけ ゑみもえす
       めふせよわねを ちからへる
       ひほしむさんそ うたりゐぬ


 なんと驚くことに、本日近畿地方も梅雨明けを迎えました。
 気象庁の発表によると、平年より21日早く、昨年より19日早く、統計開始以来最も早い梅雨明け(1978年7月3日の記録を更新)だそうですね。
 梅雨期間についてもわずか14日間と、過去最も短い梅雨(1958年の17日間を更新)とのことでした。
 とにかく朝から暑くて暑くて、とても六月とは思えない強烈な陽射しに面食らってしまいます。
 まさに「驚き」「笑みも得ず」「目伏せ」「弱音」「力減る」「無残」な炎暑です。



令和4年6月27日(月)

        危 険 魅 力


 そこ夢増す地 今日居たり

 咲みぬ 朝鮮朝顔や

 清らに白い 毒の花

 胸へ思ひを 我得つる


       そこゆめますち けふゐたり
       ゑみぬてうせん あさかほや
       きよらにしろい とくのはな
       むねへおもひを われえつる


 一週間ほど前、通勤途中の道路脇に咲く朝鮮朝顔を発見! 私の好きな花です。
 といっても、一分一秒を争う慌ただしい朝のこと。その日は見過ごしにしてしまいました。
 後日ようやくスマホで撮影(上の画像)、歌に詠みたいと気にかかっていたのが、本日どうにか形になりました。
「清らに白い」のに「毒の花」であるというのが妖しい魅力の一つ。やはり綺麗な花には棘がある≠フでしょう。



令和4年6月26日(日)

        季 節 限 定


 大蒜欠片や 芽を載せゐ

 得し牛丼ぞ 我食へり

 好いて胸燃ゆ 夏はまた

 更に悦ぶ 味笑みぬ


       おほひるかけや めをのせゐ
       えしきうとんそ われくへり
       すいてむねもゆ なつはまた
       さらによろこふ あちゑみぬ


 やって来ました! ニンニクの芽牛丼の夏!!
 今年初めて食べたのが職場の近く、すき家尼崎浜田店。四日前のお昼です。お、いよいよ出ましたこのメニュー!
 フライドガーリックとニンニクの芽が載った「ダブルニンニク牛丼」の大盛(税込750円) をいただきました! 旨かった……!!
 そして一昨日と、昨日、今日が、家の近くの伊丹野間店!(画像)
 これからもちょくちょく行くことになりそうです(笑)。



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