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出来立て!今日の一首

〜令和元年六月分 の 新いろは歌 中村菜花群〜

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令和元年6月30日(日)

        海 鮮 定 食


 我を招きぬ 鮭イクラの

 親子丼 蕎麦も食べ

 よろしう愛で 味愉悦

 笑顔なす昼 店に居む


       われをまねきぬ さけいくらの
       おやことんふり そはもたへ
       よろしうめて あちゆえつ
       ゑかほなすひる みせにゐむ


 雨だと出掛けるのがつい億劫になりますが……。
 家族で西宮ガーデンズへ行って来ました(いつも自転車で行くところを、バスと電車です)。やはり、好いですね! 家の中で鬱々としているより、気持ちが新鮮になって断然良いです!
 そしてお昼は、海鮮和食「魚盛」で選べる丼と乱切り蕎麦のお膳≠皆で食べました。好きな丼が選べる千二百八十円(税抜)のセットで、充分に満足できます。私が選んだのは、大好きな〈サーモンいくら丼〉です! 他に〈海鮮ばらチラシ丼〉〈ネギトロしらす丼〉〈刺身・胡麻和え・なめろうの鯵三昧丼〉がありました。
 ここの料理は香りの強い山葵が味を引き立て、丼も風味が素晴らしいと思います。生ビールをクーっと飲み、おつまみに牡蠣フライと蛸ぶつ切りも頼みました。店員さんの笑顔と「お代わり、いかがですか?」のお声掛けに、ついついジョッキを三杯も飲み干しました(笑)。
 ほんとに美味しかったです!! こりゃあ当然、一首詠むでしょう!(笑)

 



令和元年6月29日(土)

        季 節 性 急


 台風消ゆ 日差す空

 早蝉の声 驚けり

 七月前に 胸が燃え

 夜を猶雨 濡れてゐん


       たいふうきゆ ひさすそら
       はやせみのこゑ おとろけり
       しちくわつまへに むねかもえ
       よるをなほあめ ぬれてゐん


 三日前にようやく近畿地方が梅雨入りしたと思ったら、本州近海で台風3号の発生と消滅、不安定な天気です。
 今日は曇り空に薄日が差し、やがて晴天になりました。ところが、夕方から雨の予報、明日も雨とのことです。
 そして、ショッピングセンター「つかしん」へ行ったら、自転車置場の横の林から初蝉≠フ声が聞こえて来たではありませんか!
 えっ? 六月なのに、もう蝉?! この声は、どうやら油蝉ですよ! 驚きましたねぇ!!
 これらのことを全部ひっくるめて今日の一首≠ニしました。いろいろな要素を適当に拾って行ったので、各句に関連性が無くばらばらになりかけましたが……。かろうじて寄鍋式に収まった模様です。



令和元年6月28日(金)

        綿 毛 之 旅


 種よ風乗り 知らぬ町

 芽生えて薊 棘被ふ

 薄き紅 咲む頃を

 侘も添へんや 梅雨に入る


       たねよかせのり しらぬまち
       めはえてあさみ とけおほふ
       うすきくれなゐ ゑむころを
       わひもそへんや つゆにいる


 昨年五月二十九日の項でも述べた、大阪府摂津市の薊が今年も我が家の庭に咲いてくれたので、また一首詠んでみました。
 薊に限らず、花は毎年同じように咲くけれど、毎年新鮮な気持ちになって新たな感動を与えてくれます!
 変わらずに咲き続けること、考えてみれば、非常に有難いことかもしれません。諸行無常の世の中で、変わらずに在り続けることがいかに難しいか、今更ながらしみじみと実感しています。
 特に、我が家のこの薊は、一度誤って抜き捨てられたのを母が植え直してくれたという経緯があります。枯れてしまうかとあきらめていたのに、よくぞ根付いてくれました。私にとって薊の花は、母の想い出にもつながっているのです。
 薊は一年草ですからね。来年も咲いてくれるだろうか、再来年も咲いてくれるだろうか……。
 その点、雑草というのは一旦定着すると、とことん根強いものです。春には必ず次の芽生えがあります。年ごとに新たな生命として生まれ変わるのです。私も精神を鍛え、清め、雑草のように生きねば……!!
 薊のように鎧を纏い、そして素朴に花を咲かせる。
 折れない心と、素直な心。日々強くあれ、そして純粋であれ!
 そう思います。



令和元年6月27日(木)

        繊 維 蒲 鉾


 魚の擂り身ら 練つて和し

 蟹と思はむ 製品ぞ

 解れ悦ぶ 味食べ得

 笑める今朝やな 居間行きぬ


       うをのすりみら ねつてわし
       かにとおもはむ せいひんそ
       ほくれよろこふ あちたへえ
       ゑめるけさやな ゐまゆきぬ


 二週間以上前に食べた蟹蒲鉾のことをふと思い出し、歌にしました。
 賞味したのは石川県の「大人のカニカマ」(製造元:株式会社スギヨ) という商品です。より本物の蟹に近い繊維質の、ずわい蟹風で、かに酢まで添えてあります。食感が良く、とても美味しかった!
 その日に一首詠むべきだったのが延び延びになったのは、やはり「カニカマ」という「か」の字の 重複の問題を無意識に避けてしまったからでしょう。
 ところが、私は昨年の十月七日、すでにカニカマの歌を詠んでいたのです! そのことをすっかり忘れてしまい、再び「か」の問題に頭を痛めていたのです。何百首も作っていると、自分でもだんだん訳が分からなくなってしまいますね……(苦笑)。
 ところで、茹でた蟹の身は解(ほぐ)れやすいですよね。あぁ、だから「蟹」という字は「解れる虫」と書くのかぁ、なんて考えたのですが……。これも下手の考え休むに似たり≠ナした。漢和辞典によると、蟹の脚がばらばらになるので「解」の字があるとのことです。



令和元年6月26日(水)

        本 日 入 梅


 降らぬ関西 遅き梅雨

 稀の雨を得 暮夜居けり

 露地に蛙 飛び跳ねて

 絶えず声せむ 水面好し


       ふらぬくわんさい おそきつゆ
       まれのあめをう ほやゐけり
       ろちにかへる とひはねて
       たえすこゑせむ みなもよし


 本日ようやく近畿地方の梅雨入りが発表されました。観測史上最も遅い記録だそうですね。
 おまけに沖縄の南海上で発生した熱帯低気圧が勢力を増し、明日には台風3号となって本土に接近、上陸の見通しとか。今後は雨の日が続きそうです。
 でも入梅して、正直ほっとしました。鬱陶しいのは嫌ですが、やはり雨の時季には雨が降ったほうが良いでしょう! 確かに台風は意外ですし、もちろん被害があっては困りますが、大地に潤いをもたらす意味では重要なことかもしれません。
 梅雨入り、大いに結構! 大自然の水の恩恵に感謝!! 以上!



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