出来立て!今日の一首
〜令和二年八月分 の 新いろは歌 中村菜花群〜
2020/ 8/1〜8/5 8/6〜8/10 8/11〜8/15 8/16〜8/20 8/21〜8/25 8/26〜8/30 8/31
令和2年8月31日(月)
夕 立 炸 裂
おほつふのあめそ からすこし
まとへにはねて ゐせいよさ
きもえひろけ ゆりたるや
ぬれなくゑむみ うちをんわ
昨日午後三時前頃、大粒の雨が叩き付けるように落ちて来ました。ちょうど車に乗せてもらっていたので、濡れずに済み、ガラス越しに激しい雨脚を観賞することが出来ました。これを新いろは歌に詠んでみようと思ったのです。
仮名の制約上、車内から家の中へと場面設定を変えましたが、あとはほぼ事実そのままを描いたつもりです。「威勢良さ」「濡れ無く笑む」「穏和」など、窓ガラスを隔てた“実感”は伝わったでしょうか……。
帰宅したところ、寝室の枕元に置いていた本がべとべとに濡れていたのには閉口しました。網戸にしていた窓から吹き込んだ雨粒が、部屋の中程にまで達し、水分を吸った書物がぶよぶよに膨らんでいたので驚きました。あぁ、これじゃ「家穏和」とは言えないか……。