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出来立て!今日の一首

〜令和五年四月分 の 新いろは歌 中村菜花群〜

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令和5年4月30日(日)

        電 脳 脅 威


 人工の知恵 世を制す

 恐るべき冴えに 目見張らむ

 頭捻りぬ 老けゐてや

 襤褸屑かと 我も萎ゆ


       しんこうのちゑ よをせいす
       おそるへきさえに めみはらむ
       あたまひねりぬ ふけゐてや
       ほろくつかと われもなゆ


 コンピューターの人工知能、いわゆるAIが今、問題になっていますね。
 AIに論文を書かせたり、イラストを描かせたりした場合、著作権が侵害されるとか、人間の仕事を奪われてしまうのではないかとか、今朝もテレビで議論していました。
 しかしそれもすべて、AIを使う人間のモラルの問題ですね。悪人が使えば犯罪の道具となり、善人が使えば世の中に有益な事をいくらでも成し得るのだという意見を聞き、まったくその通りだと思いました。薬が病気の治療に役立つか、毒薬になるかは、すべて医者の匙加減です。それと同じことでしょう。
 人間がAIに使われるようになってはお仕舞いです。本当に大切な決断は人間自身が行わねばなりません。機械に人情≠ヘ解りません!
 ところで、もしAIに新いろは歌を作らせたらどうなるのでしょうか。どんな作品が出来上がるのか、興味はあります。ぜひ試してもらいたいところです。優れた歌がどんどん出来上がるようなら、ひょっとして、私の趣味が奪われてしまうかも……?(苦笑)



令和5年4月29日(土)

        整 腸 安 息


 腹に優しげ 酸い梅の

 盛れるお粥を 食べ得てぞ

 ほつとせん味 胸温み

 悦び湧きゐ 笑まふなり


       はらにやさしけ すいうめの
       もれるおかゆを たへえてそ
       ほつとせんあち むねぬくみ
       よろこひわきゐ ゑまふなり


 久しぶりに妻の姉夫婦や弟と一緒に集まって、ぱぁ〜っと昼食に行きました。まぁ、新年会の代わりですね。
 食べ放題のしゃぶしゃぶに大満足。生ビールもクーッと三杯飲み(飲むのは私だけですが)、二時間の幸せを満喫しました。ありがたいことですねぇ!
 大いに満腹したので、こうなると夕食はそれほど必要ありません。
 あとは胃腸を休めるために、夜七時頃、温かいお粥をすすりました。これがまた美味い……!
 お腹すっきり、気持ちも落ち着き、あとはひと風呂浴びて寝るだけです。たまにはこんなのんびりとした一日も、必要です。



令和5年4月28日(金)

        馴 染 一 品


 御膳を据ゑゐ 麦酒ら得

 胡瓜漬け物 味添ふと

 歯応へよろし 我噛みて

 猶止まぬ夢 胸に咲く


       おせんをすゑゐ ひいるらえ
       きうりつけもの あちそふと
       はこたへよろし われかみて
       なほやまぬゆめ むねにさく


 東海漬物の定番商品「きゅうりのキューちゃん」をおつまみにして、クーッと一杯飲みました。
 ダークダックス(だったはずです)がやっていた、昔のCМを想い出します。

   ♪きゅうりのキューちゃん出た時は〜
    「ビールが好いなぁ!」
    「番茶が欲しい」
    「熱燗一本!」
    「ご飯! あったか〜い、ご飯!」

 いやぁ、まったく同感です!
 私はたいていビールですが、もちろん熱燗も好いですね。
 白いご飯にきゅうりのキューちゃんさえあれば、他におかずは要らない、とも感じます。
 熱い番茶をすすりながら、ぽりぽりとつまむのも最高ですね。
 あぁ、また唾が湧いて来た……!(笑)



令和5年4月27日(木)

        牛 丼 加 薬


 目立つ色添ふ 葱盛り得

 薔薇の咲くごと 紅生姜

 清む美を覚ゆ 我笑まん

 味好げなる 店で居ぬ


       めたついろそふ ねきもりえ
       はらのさくこと へにしやうか
       すむひをおほゆ われゑまん
       あちよけなる みせてゐぬ


 松屋の「ネギねぎ牛めし」並盛(税込550円) を詠みました。
 山盛りの葱が食欲をそそります。そこへ更に卓上の紅生姜を盛り添えたところ、まるで薔薇が咲くように見え、ますます美味しそうに感じました。好いですねぇ!
 諸物価高騰の折柄、ちょっと外食すればすぐに千円を超す中で、改めて「安くて旨いじゃないか!」を実感させてもらいました。あぁ、満足です!



令和5年4月26日(水)

        清 廉 爽 木


 白群れ咲いて 雪の様

 一つ葉田子を 猶好くよ

 街抜け湾に 船見えゐ

 お空へ笑めり 風もある


       しろむれさいて ゆきのやう
       ひとつはたこを なほすくよ
       まちぬけわんに ふねみえゐ
       おそらへゑめり かせもある


 職場の中庭に植わっている木が、白い花を無数に咲かせていました。
 何の木だろうと思ったら、《モクセイ科 ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャノキ) 落葉高木》と書かれた札が付いています。
 ナンジャモンジャノキ……? なんじゃそりゃ? スマホで撮影して画像検索したところ、やはり「ヒトツバタゴ(一つ葉田子)」の名でヒットしました。何の木かわからない、を意味する「ナンジャモンジャノキ」という別名も確かに出ています。面白いですね。



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