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出来立て!今日の一首

〜平成三十年九月分 の 新いろは歌 中村菜花群〜

2018/ 9/1 9/2 9/3 9/4 9/5  9/6 9/7 9/8 9/9 9/10 9/11 9/12 9/13 9/14 9/15 9/16 9/17 9/18 9/19 9/20 9/21 9/22 9/23 9/24 9/25 9/26 9/27 9/28 9/29 9/30


平成30年9月30日(日)

        野 辺 星 屑


 小い飛蝗よ 其処へ留まり

 白う咲める 韮の美を

 撫でん秋風 今日も見ゆ

 我胸安く 覚えゐぬ


       ちさいはつたよ そこへとまり
       しろうゑめる にらのひを
       なてんあきかせ けふもみゆ
       われむねやすく おほえゐぬ


(コメントは後日に……)



平成30年9月29日(土)

        五 月 森 精


 お化けも樹に居 笑み来んを

 少女二人 飛び乗つて

 猶胸軽く 空舞へる

 忘れ得ぬ夢 愛優し


       おはけもきにゐ ゑみこんを
       せうちよふたり とひのつて
       なほむねかろく そらまへる
       わすれえぬゆめ あいやさし


 不朽の名作アニメ映画『となりのトトロ』を題材に、一首詠んでみました。
 メイとサツキが撒いた木の実が一気に巨木へと生長し、二人がトトロの胸に飛び乗って風のように空を舞うシーンには、幼年時代の新鮮な好奇心が甦って来て、胸がときめきます。翌朝、庭に生えている小さな芽を見た少女らが、
「夢だけど……!」
「夢じゃなかった!」
「夢だけど……!」
「夢じゃなかった!」
 と喜び合うシーンも非常に印象的でした。
 自分が子供の時もちょうどこんな感じだったなぁ……と感じさせてくれる微笑ましいドラマに加え、日本人の心の中にある故郷≠再現した数々の場面設定、懐かしい田舎の風景には、すっかり魅了されますね。
 うちの子もトトロが大好きで、テレビ放映された時の録画を、最近何度も何度も観ています。画面に釘付けになっているかと思えば、ときどき満面の笑顔で私に振り向いてくれるので、何だかこちらまで嬉しくて嬉しくてしかたがないような気がします。
 もう長い間忘れていた感動で、胸がいっぱいになりました。



平成30年9月28日(金)

        眼 下 秋 晴


 台風迫る 気の見えぬ

 雲無き空へ 我笑めり

 悦び覚ゆ 地にと寝つ

 爽やか青し 澄んでゐむ


       たいふうせまる けのみえぬ
       くもなきそらへ われゑめり
       よろこひおほゆ ちにとねつ
       さはやかあをし すんてゐむ


 昨日に引き続き、今朝もミニストップで「ミニ海老天重」を買いました!(笑) それはともかくとして。
 台風二十四号が日本へ接近中、明後日の日曜午後から近畿地方でも大荒れの天気になると、テレビで再三言っていました。今月初めに来た二十一号に匹敵する勢力があるとかで、気象庁でも警戒を呼び掛けています。またかよ……。停電とか、こりごりですね……。
 明日は秋雨前線の影響で、しっかり雨が降るとのこと。この土日を、無事に乗り切れますように!
 しかし、そんなそぶりを毛ほども感じさせない今朝の空です。コンビニを出て、雲一つない秋晴れに深く感じ入りました。草原にでもごろんと寝転がって、青空を間近に抱しめたい衝動に駆られましたが、慌ただしい出勤時です。もちろんそんな暇も場所もありません。頭の中で想像を拡げ、歌に詠んだ次第です。自分では、第四句目の「爽やか青し」というところが気に入っています。
 ちなみに「爽やか」は秋の季語ですね。『角川俳句大歳時記』に、
《さっぱりとして気分のよいさま、気持ちよくすがすがしいさま、はっきりしているさまという語意から、秋の大気の特色を表す季語として用いられてきた。秋になって大気が澄み切ると、遠くの山々などがくっきり見えるし、夏の間には汗ばんだ肌が、さらさらと心地好い。……》
 との説明があります。今朝はほんとにそんな感じがしました。
 まったく貴重な好天≠ナす。このコウテン≠ェ、やがて荒天≠ノなるんですね……。



平成30年9月27日(木)

        好 感 弁 当


 乙ぞ ミニの海老天重

 小振りなれども 跳ねけるか

 威勢よろし 褒め笑むや

 温きを食べ 甘さら和す


       おつそみにの えひてんちゆう
       こふりなれとも はねけるか
       ゐせいよろし ほめゑむや
       ぬくきをたへ あまさらわす


 お昼の弁当用に、ミニストップで「ミニ海老天重」というのを見つけて買いました。
 その名の通りミニサイズで、値段も340円(税込)と手頃です。量が少なくて物足りないかなぁと思ったのですが、どうしてどうして! なんと、海老天が三つに、小さいながら野菜のかき揚げ(玉葱、人参、舞茸など)も載っています。ご飯の上には海苔が敷かれ、さらに、ごま入り昆布佃煮と紅生姜も彩りを添えているのです。添付の醤油たれは甘味があって、ご飯によく滲みます。レンジ加熱目安、500W1分15秒。私は熱めが好きなので、2分にしました!
 天ぷらの衣ほろほろ、ご飯ほかほか、とろんと口に広がる旨味、好いですねぇ! 一口食べただけで、味の深みとなかなかの食べ応えを実感しました。こりゃあ、ハマっちゃうかなぁ!
 明日も売ってたら、きっと買うでしょう。ただ、コンビニ弁当は商品の入れ替わりが早く、特に朝は品数も少ないので、また巡り逢えるかどうか……。予約出来るなら、しますけどねぇ! 私は一旦好きになると、それを頻繁に食べ続ける傾向があるのです。夏場はずっと笊蕎麦ばかり。秋の声を聞くとたいていは稲荷寿司、といった具合です。
 いや、ふらっとお店に入って、その日の気分でその日に欲しいと感じた品を、自由に選ぶほうが良いのかな? 明日は明日の風が吹く? 単にお弁当のことですが、今から不思議にわくわくと、ちょっとした未知への期待を楽しんでいる、そんな宵の口です。



平成30年9月26日(水)

        湯 気 之 和


 胸に灯点り 猶行ける

 かの店好きぬ 拉麺ぞ

 親子で食べゐ 笑まふ我

 愉悦をば受く 幸よろし


       むねにひともり なほいける
       かのみせすきぬ らあめんそ
       おやこてたへゐ ゑまふわれ
       ゆえつをはうく さちよろし


 六月四日の項で、天然とんこつラーメン専門店「一蘭」(宝塚店) について述べました。また行きたい、行きたいと思いつつも、あれっきりになっていましたが……。先週の土曜日、ようやく再び機会を得て、今度は家族で行って来ました!!



平成30年9月25日(火)

        熱 熱 大 粒


 蛸焼並べ 売る店居

 塩マヨネエズ 海苔鰹

 味愛で我は 磯想ひ

 温さ蕩けん 夕に笑む


       たこやきならへ うるみせゐ
       しほまよねえす のりかつを
       あちめてわれは いそおもひ
       ぬくさとろけん ゆふにゑむ


 久しぶりに蛸焼を食べました! 熱々とろとろで美味しかった!!



平成30年9月24日(月)

        特 選 寿 司


 馬刺しの握り 味蕩け

 感銘覚ゆ 悦をも得

 並ぶネタ良く 全て恋ひ

 店居ぬるぞや 我笑まむ


       はさしのにきり あちとろけ
       かんめいおほゆ えつをもう
       ならふねたよく すへてこひ
       みせゐぬるそや われゑまむ


 今日は海鮮寿司で食事しました。馬刺し、美味しかった!

(続きは後日に……。もっと時間が欲しい!!!)



平成30年9月23日(日)

        揚 羽 休 息


 燃え立つ様に この露地へ

 威勢良げ咲く 彼岸花

 蝶留まりゆき 胸澄める

 大空青し 我笑みぬ


       もえたつやうに このろちへ
       ゐせいよけさく ひかんはな
       てふとまりゆき むねすめる
       おほそらあをし われゑみぬ


 彼岸花に揚羽蝶が舞い、しりきに蜜を求めていました。

(続きは後日に。早くなんとかしないと! かなりたまっちゃって……)



平成30年9月22日(土)

        韓 国 風 味


 明太子粒 茜散る

 焼海苔旨し 我食むぞ

 寄せ鍋も煮え 愉楽をと

 お酒清みゐて 微酔ひぬ


       めんたいこつふ あかねちる
       やきのりうまし われはむそ
       よせなへもにえ ゆらくをと
       おさけすみゐて ほろゑひぬ


 明太子海苔というのを買いました。

(続きは後日に。頑張るぞ!)



平成30年9月21日(金)

        夕 食 童 心


 飯盛る上 玉子をぞ

 広く載せゐん オムライス

 黄に茜映ゆ ケチヤツプなり

 程好さ得て 我笑みぬ


       めしもるうへ たまこをそ
       ひろくのせゐん おむらいす
       きにあかねはゆ けちやつふなり
       ほとよさえて われゑみぬ


 妻が作ってくれたオムライスです!

(とりあえず、歌を一首)



平成30年9月20日(木)

        爽 青 漏 斗


 また蔓根伸べて そこに生え

 朝顔やな 美を想ふ

 秋気満ちゐぬ 前途良げ

 清む色咲めり 我ら行く


       またつるねのへて そこにはえ
       あさかほやな ひをおもふ
       しうきみちゐぬ せんとよけ
       すむいろゑめり われらゆく


 青い朝顔が咲いているのを、あちこちで見かけます。

(続きは後日に。コメント書くのが追いつかなくて……。頑張らなくちゃ!)



平成30年9月19日(水)

        人 形 之 街


 我車へ キユウピイに

 サトちやんを乗せ お出掛けす

 胸は燃えつ 空見ゐぬ

 歓ぶ朝 猶笑めり


       われくるまへ きゆうひいに
       さとちやんをのせ おてかけす
       むねはもえつ そらみゐぬ
       よろこふあした なほゑめり


 玩具の自動車にキューピーやサトちゃんを乗せて走らせると、子供がキャーキャーはしゃいで喜びます。

(続きは後日に……)



平成30年9月18日(火)

        香 辛 熱 汁


 スウプカレエや 笑みも添へ

 貫くほどに 刺激をば

 胸まで浸る このお味

 余韻夢色 技成せり


       すうふかれえや ゑみもそへ
       つらぬくほとに しけきをは
       むねまてひたる このおあち
       よゐんゆめいろ わさなせり


 疲れた時はスープカレー! 頑張るぞ!!



平成30年9月17日(月)

        暮 色 魚 有


 海神の幸 恋しきを

 茜に燃えむ 鮪やな

 好い夕餉とて 料理褒め

 御膳据ゑゐぬ 腹ぞ減る


       わたつみのさち こひしきを
       あかねにもえむ まくろやな
       よいゆふけとて れうりほめ
       おせんすゑゐぬ はらそへる


(コメントは後日に……。頑張るぞ!!)



平成30年9月19日(日)

        腹 話 術 中


 指人形 はめて我

 吠えゐる声を 口真似す

 他の身と成りぬ 面白さ

 別世界好げ 遊ぶらむ


       ゆひにんきやう はめてわれ
       ほえゐるこゑを くちまねす
       たのみとなりぬ おもしろさ
       へつせかいよけ あそふらむ


 佐藤製薬のマスコットキャラクター、あのオレンジ色の象さん、名前をサトちゃん≠ニいうんですねぇ……。会社のホームページにある「サトちゃんシティ」に、サトちゃんの歴史が紹介されていました。それによると、
《なぜボクが象さんなのかって?象は長生き(象の平均寿命は70才〜80才、なかには 100才という象もいるよ)という事実のほかに、健康で明るくて子供から大人まで幅広く愛されてるからなんだって!》
 とのことです。誕生日は昭和三十四年四月十日、十月九日に命名決定、翌年「サトちゃんの歌」を発表。昭和三十九年には、コインを入れると動く乗り物「サトちゃんムーバー」誕生、平成八年になって「空飛ぶ<Tトちゃんムーバー新型」が登場したそうです。
 実はうちの子もこのムーバーが大好きで、ドラッグストアの前へ行くと、いつも二回乗ります(一回五十円なので、二回乗っても百円ですよ!)。

《サトウのクスリの横で飛ぶ、
 サトウのクスリの、
 横で飛ーぶーーーうーうーーーッ、
 うーうーッ、ううーッ、ううーーーッ!》

 というメロディーが非常に印象的ですね!
 そのサトちゃんの指人形が、何十年ぶりに私の部屋の中から出て来ました! よく覚えていませんが、昔、薬局で貰ったらしいのです。子供に渡すととても喜んでくれて、毎日それで遊んでいます。といっても、私がそのサトちゃんの役をやらされるんですけどね(苦笑)。子供は私の指にそれをはめると、
「ゾウさん、何して遊ぶ?」
 等々、嬉々として話しかけて来ます。しかたないので、私も裏声を使って「パォーン! 僕、ゾウさん!」などとやっています(大笑)。



平成30年9月15日(土)

        小 祥 団 欒


 法事終はれり 胸撫で得

 肩の荷下ろす 座席居る

 和平安楽 夢模様

 妻子少と笑み 食装ひぬ


       ほふしをはれり むねなてえ
       かたのにおろす させきゐる
       わへいあんらく ゆめもやう
       つまこちとゑみ けよそひぬ


(コメントは後日に。コメントに気持ちを込めんと!)



平成30年9月14日(金)

        牧 人 尋 牛


 悟りへ至る 道描く

 十牛図得て 想ひ増す

 青空の禅 我ごろ寝

 花好げ誉むや 夢に居ぬ


       さとりへいたる みちゑかく
       しふきうつえて おもいます
       あをそらのせん われころね
       はなよけほむや ゆめにゐぬ


 なぜか「十牛図」のことが頭に浮かんで来ました。「十牛図」とは、禅宗で言うところの、悟りに至る十の段階を牛の姿で表現したものです。

(続きは後日に。コメント書くのに追われてます、一週間近くたまってしまって……、たまらんなぁ!)



平成30年9月13日(木)

        事 件 解 明


 逃がせぬ悪や 謎を留め

 罪は根絶えず 憂ひ帯ぶ

 天樹ら刑事 六人居

 誇り知も冴ゆ 夜経て笑む


       のかせぬわるや なそをとめ
       つみはねたえす うれひおふ
       あまきらけいし ろくにんゐ
       ほこりちもさゆ よへてゑむ


 昨夜最終回が放送された、テレビ朝日系の刑事ドラマ『刑事7人』を題材に一首詠みました。

(続きは後日に。ここ数日、とにかく忙しいです……)



平成30年9月12日(水)

        食 欲 刺 激


 大根おろし 山に盛り

 貝割れ菜載せ 今日笑みぬ

 胸躍るぞよ 好きつ居て

 腹へ冴えゆく 味誉め得


       たいこんおろし やまにもり
       かひわれなのせ けふゑみぬ
       むねをとるそよ すきつゐて
       はらへさえゆく あちほめう


「親子丼」という語を『広辞苑(第六版)』で調べました。
《(鶏の親と子の意)出し汁で煮た鶏肉・玉葱(たまねぎ)などを卵でとじ、丼飯にのせた料理。おやこ。》
 そりゃあ、そうでしょうね。「親子」といえば「鶏」と「卵」ですよね。辞書にはそれ以上の説明はありませんでした。
「鮭」の刺身と「イクラ」を載せた「鮭親子丼」を初めて食べた頃は、なんだか妙に感心しました。なるほど、これも「親子」に違いないなぁ……と。私はイクラが大好きですが、子供の頃は全然知らなかったなぁ……。いつから好きになったんだろう……。記憶が定かではありません。
 とにかく、海鮮親子丼という発想がとても新鮮に思えたのです! 鶏だけじゃないんだ……と。そんなことを、ふと思い出しました。
 さて、妻がご飯の時に出してくれた御菜(おかず)です。
 大根おろしの上に、貝割れ大根が載っているじゃありませんか! あ、これも「親子」だ!
 貝割れ大根というのは、大根の種子を発芽させて二葉が出たころのものだから、いわば大根の「子」でしょう! 厳密に言うと、大根と貝割り菜とでは種類が違うのかもしれませんが、同じ大根一族ですからねぇ、親子と言っても差し支えないでしょう?
 これは親子だ! 「親子御菜」だ! そう思いました。



平成30年9月11日(火)

        秋 涼 暁 光


 寝床に起きつ 夢見終ふ

 昇る陽待ちぬ 朝焼けぞ

 燃えよ紅 風渡り

 色素晴らしう 天へ笑む


       ねとこにおきつ ゆめみをふ
       のほるひまちぬ ゆさやけそ
       もえよくれなゐ かせわたり
       いろすはらしう てんへゑむ


 綺麗な朝焼けで目覚めました。窓の外が真っ赤だったんです! いっぺんに飛び起きて、薄いカーテンと網戸を開けました。爽やかな日の出前です。
 空の赤い色を見ると、どういうわけか嬉しくなってしまいます。何の根拠も無いけれど、今日はなんだか良い事でもありそうで……。ともかくも、朝から新鮮な気持ちになれるということ自体が良い事≠ネのかもしれません。
 ところで、日本語には朝≠表現した言葉が多いですね。
『旺文社 全訳古語辞典』の「あかつき」の項などに、その詳しい解説が出ています。
《男はまだ夜の明けきらぬ「あかとき(中古以降「あかつき」)」のうちに女の家を出る。夜がほのぼのと明ける「あけぼの」になると人目につくからである。中古に下ると、別れのときの「あけぼの」をさらに微細に表現するようになり、「あかつき」に近いころを「しののめ」、「あした」に近いころを「あさぼらけ」といったと推定される。》
 つまり、夜明け前のまだ暗いうち(=未明) が【暁(あかつき)】。
 東の空がわずかに明るくなる頃が【東雲(しののめ)】。
 夜がほのぼのと明けようとする、薄明りの頃が【曙(あけぼの)】。
 しらじらと明るくなった頃が【朝朗(あさぼらけ)】。
 日の出を迎えると、完全に【朝(あした)】になるのでしょう。
 また、【つとめて】というのは《(前夜、何か事があった)その翌朝》、あるいは《「ひる」の生活の始まりのもっとも早い時間帯、早朝》を言うそうです。
 なかなか奥深いですね!



平成30年9月10日(月)

        菌 類 妖 艶


 今朝また雨よ 我居るや

 白い茸を 多く見む

 植ゑぞせぬ地へ ひとり生え

 常に並んで 数も殖ゆ


       けさまたあめよ われゐるや
       しろいきのこを おほくみむ
       うゑそせぬちへ ひとりはえ
       つねにならんて かすもふゆ


 職場の敷地のフェンス脇に、白い大きな茸が生えました! 二、三日前は小さかったのに、雨の中でボールのように丸く盛り上がった傘を開いているのです! 梅雨の頃とか秋口に毎年見かけるので、数年前から気になっていました。何という茸だろう……。
 茸に関しては、専門家でも見分けが難しいということをよく聞きます。当然私はさっぱり判りませんが、まぁシロウト(素人)なりに、シロウト(知ろうと)頑張ってみました。
 たぶん「ハラタケ(原茸)」だろうと思います。
 菅原光二 著『きのこ』(小学館のフィールド・ガイドシリーズ10) を見ると、ハラタケの発生時期は《5〜10月上旬》で、発生場所は《畑地、草地などに群生する》とのこと。また、
《傘の直径5〜10cm、表面は白色で後に淡い黄色味を帯びて平滑、時にはささくれが生ずる》
《幼菌時は丸まっていて全体が白く可愛らしいが、傘が開くとひだの黒褐色が目につき食欲が湧かない》
 との説明を読み、まさにこの茸だと判断しました。《食欲》とあるように、食べられる茸で、マッシュルーム(ツクリタケ)の仲間だそうですが、地方名を《マグソタケ、ウマノクソキノコ》と言うらしく、著者は《まるで汚いものに手を触れるかのように敬遠していた》《しばらくは食べる気になれなかった》と述べています。
 私は是非とも食べてみたいのですが、
「ほんとにハラタケなのか? もし毒茸だったら……」
 という疑念が残るため、やはり敬遠しておきます(ちょっと残念!)。



平成30年9月9日(日)

        絡 繰 人 形


 玩具売場を 我訪ね

 素朴で笑みぬ 喜ぶに

 魚へ乗る 恵比寿坐し

 元気と威勢 夢あらむ


       おもちやうりはを われたつね
       そほくてゑみぬ よろこふに
       さかなへのる えひすまし
       けんきとゐせい ゆめあらむ


 法事の準備で阪急西宮ガーデンズへ買い物に行きました。
 阪急百貨店四階玩具売場には、実際に手に取って遊べる見本品や、寛ぎのスペースもあるので、ここへ来るといつも一時間ほど子供を遊ばせてやることになっています。付添いの私はちょっと疲れてしまいますけどね……(苦笑)。でも、大人も興味が持てそうな玩具も多いので、ある程度は気が紛れます。
 歌に詠んだのは、大掛かりな展示作品、恵比寿・大黒のからくり人形です。参考までに、説明版の文章を以下に引きましょう。

   西田明夫のAUTOMATA(オートマタ)
   「うみものがたり」
   ここ西宮阪急に集まってくるたくさんの子どもたちのために、みんなが実際にまわして、
   動かして、喜ぶ笑顔が見られるようにと有馬玩具博物館の館長である西田明夫がデザイン
   し、オープンにあわせて作られた作品です。
   この作品がオートマタ作家としての彼の遺作になってしまいましたが、永く大切に
   受け継がれることを願います。

 私は「オートマタ」の意味が解らなかったので、辞書などで確認しました。
 まず「automata」は《automaton の複数形》だということ。そこで「オートマトン」の語を調べると、小学館『日本大百科全書』に、
《ギリシア語のautomatos(自ら動くの意)からきたことばといわれる。古くは、人や動物の動きをまねする装置のことで、やがてロボットということばで置き換えられた。》
 との説明が見えます。要するに、からくり仕掛けのことですね。
 あぁ、なるほど……。西宮だから「えべっさん」なんですね! ハンドルを回すと、鯛に乗った恵比寿様が釣りをする仕組みになっていました。その隣には、大黒様もいました。



平成30年9月8日(土)

        復 旧 歓 声


 電気通ず 家路笑み

 夢の灯点り 我喜ぶ

 さぞや枕を 高げなる

 胸に幸せ 覚えゐぬ


       てんきつうす いへちゑみ
       ゆめのひともり われよろこふ
       さそやまくらを たかけなる
       むねにしあはせ おほえゐぬ


 停電が終わり、電気のある生活が戻って来た喜びを詠みました。これでようやく枕を高くして$Qられるなぁと思ったのが、第三句目の「さぞや枕を 高げなる」という表現になったわけです。
 それにしても、枕が高いことがどうして安眠につながるのだろう、逆に首が凝って寝られないんじゃないのかなぁと、少し気になったので調べてみました。三省堂『新明解国語辞典』で「高枕(たかまくら)」の項を見ると、
《枕をしない不安定な状態と違って、枕をして安眠する意》
《〔敵の来襲や不時の事態に備える、着衣のままの仮睡状態と違って〕寝間着に着かえ、枕をして、気を許して寝ること。枕を高くする。》
 との説明があります。なるほどね!
 つまり、枕が高いか低いかという問題ではなく、きちんと寝る準備を調えた状態のことだったんですね。腕枕などではなく本物の枕をしているから、仮眠の時よりも頭が高い位置に来ているという、結果論ですね。それでようやく意味が解りました。
 ところで、「枕」と聞いてふと想い出した曲があります。原田知世の「水枕羽枕」(康珍化 作詞、山川恵津子 作曲) です。学生時代に聴いた時はあまりピンと来ませんでしたが、今聴き返すと、よく練られた詩的表現だなぁと感じ入ります。抱きしめるもの≠フ象徴として「あなたの前髪」を「羽枕」にたとえ、癒やし≠フ象徴として「涙」を「水枕」にたとえ、寄り添うべき存在≠表現しているんだなぁと。

   忘れないで
   愛はいつもよりそう
   離れてても
   鳥は枝に
   川は海に
   わたしは
   あなたの心に

 この最終連、何気なく綴られていますが、全てのイメージの終結ですね。遠く飛び立ってゆく「鳥」(=羽枕の「羽」と関連) もいつかは「枝」に帰って来て優しさに包まれる。たとえ涙をこぼしても、その涙の「川」(=水枕の「水」と関連) はやがて愛情の「海」に注がれる……。そういうふうに感じました。



平成30年9月7日(金)

        一 陽 来 復


 町の爪痕 大風に

 見よ屋根剥げゐ 樹折れぬる

 夕空日差し 鱗雲

 絶えず天笑む 平和なり


       まちのつめあと おほかせに
       みよやねはけゐ きをれぬる
       ゆふそらひさし うろこくも
       たえすてんゑむ へいわなり


 九月五日の夕暮れの風景を詠みました。台風二十一号の被害は町のあちこちに散見しているものの、ふと空へ目を向けると、なんとも穏やかな鱗雲が広がっています。あぁ、平和だなぁ、そう思ったのです。
 空は荒れ狂い、折につけて我々人間に試練≠与えるけれども、そのずっと上には穏やかな天が広がり、地上に生きる全ての者を優しく見守り続けている……。雲を眺めていると胸の中にも夕空が広がり、とても安らかな気持ちになりました。
 人間万事塞翁が馬――。私の好きな言葉の一つです。大修館書店『明鏡ことわざ成句使い方辞典』の解説がわかりやすいので、確認のために以下に引きましょう。

《昔、中国の北辺の塞(とりで)近くに住んでいた占いの巧みな老人(塞翁)の馬が胡(こ)の国に逃げた。気の毒がる隣人に老人は「これは幸福の基になるだろう」と言ったところ、やがてその馬が胡の駿馬(しゅんめ)を連れて戻ってきた。隣人がそれを祝うと、老人は「これは不幸の基になるはずだ」と言った。老人の家は良馬に恵まれたが、騎馬を好む老人の子が落馬して足の骨を折ってしまった。隣人がそれを見舞うと、老人は今度は「これが幸福の基になるだろう」と言った。一年後胡軍が大挙して侵入し、若者のほとんどが戦死した。しかし、足を折ったその子は戦わずに済んだので、親子ともども無事であったという。》

 この「老人」は「占いが巧み」とのことですが、様々な出来事に対して少しも一喜一憂しないところが好いですね。腹が座っているというのか、人間が出来ているというのか……。
 そりゃあ、嬉しい時は嬉しいでしょう。つらい時はつらいでしょう。しかし、喜びに浮かれきってはいけないし、つらさに打ちのめされても駄目だということですね。要は、今の状況から何を学ぶかです。苦しい時も、自分は何を知るために、何に気づくために、困難な状況に置かれているのかを考えることです。
 ――と、自分自身に言い聞かせました。
 私なぞは試練≠ニも呼べないような、ちっぽけなことでクヨクヨしたり、イライラしたり……。まだまだ修業が足りないなぁと実感します。



平成30年9月6日(木)

        復 旧 切 望


 電気の途絶え 困りゐるぞ

 二日目ゆゑに 音を上げむ

 疲労癒やせぬ 猶淋し

 思はず地へ 我蹌踉く


       てんきのとたえ こまりゐるそ
       ふつかめゆゑに ねをあけむ
       ひらういやせぬ なほさみし
       おもはすちへ われよろく


 昨日の晩、自転車で、あるいは徒歩で、何度も近所を回りました。街灯も、家々の灯も消えた真っ暗がりの道を、光を求めて彷徨ったのです。自宅付近はみな停電、少し遠くまで行くと、明々と電灯の点いた普通の町並みが見えます。あぁ、送電がだいぶ復旧したのだ、すぐそこまで電気が来ているんだ……! それに引き換え、どうして我が家周辺だけ、いつまでも闇に包まれているのだろう……。
僻(ひが)み根性≠ゥも知れません。でも、自分たちの地域だけが取り残されたように感じ、少なからずイライラしました。貧乏くじ≠ネんて言葉も浮かんで来ました。炊飯器も洗濯機も、クーラーも使えない、温かい風呂にも入れない……。汗べとべとで帰宅して、疲れも癒やせない……。
 今夜もこんな状態なら、気が変になりそうだ……!
 その気持ちを紛らそうと、今日は暗くなる前に家族で外食に行きました。和食さと武庫之荘店です。さとバルでクーッとビールを飲み、ほろ酔い機嫌に「秋の味覚天丼御膳」を頂きました! そして、ほっと寛ぎのひとときを、充分に味わいました。
「なんだかんだ言ったって、単に停電しただけじゃないか……。こんなに美味しい物が頂けて、愚痴ってたんじゃ罰が当たる!」
 私の小さな反省≠天が見ていてくれたのか、帰宅したら電気が来ていました! スイッチを押すと明るい部屋で、にぎやかにテレビも映りました。この喜び、この嬉しさ! 感謝、感動、安心感が、胸いっぱいに広がります。これでゆっくり眠れそうだ……!
「電気を大切にしなければならない」
「不平不満に振り回されてはならない」
 今回の経験を、深く心に刻みました。



平成30年9月5日(水)

        台 風 影 響


 電気が途絶え 困る今日

 あれに笑むや 灯を目指す

 中華そばの お店居ぬ

 熱意貰へり 猶よろし


       てんきかとたえ こまるけふ
       あれにゑむや ひをめさす
       ちゆうくわそはの おみせゐぬ
       ねついもらへり なほよろし


 昨日食べた「神座」イオン伊丹昆陽店の、ねぎラーメンを詠みました。非常時にも営業していてくれたお店の熱意を、大変有難く頂きました! ほんとに助かりましたよ!!
 尼崎市内の停電は、今日もあちこちで続いています。電気が無いのがこれほど不便だということを、身に沁みて実感しました。炊飯にしても洗濯にしても、あるいは冷房にしても、いつもならスイッチ一つで出来るんですからねぇ。固定電話は当然掛けられないし、ケータイもいつ電池が尽きるかと気が気でないし、テレビも観られないし……。
 送電がいつごろ復旧してくれるのか、とにかく情報が欲しいです。
 このパソコンも、電池残量が二九%になってしまいました。無線の設備がないため、インターネットも使えません。この文章も送信できません。わぁ〜〜〜! どうするんだ〜〜〜!! そんなことを言っている間に、電力は二八%、二七%と、下がる一方です。パソコン使用可能時間、あと一時間十分! なんだか刑事ドラマの、爆弾事件の捜査みたいですね! 爆発まで、あと一時間!≠ンたいな感じ?
 今日はこのへんで、電源を切ることにします。電池減るの、速い速い!(送信は当然、後日になります)
 残り二四%……、あと五七分!! 早く電気が来てくれ〜〜〜!!



平成30年9月4日(火)

        安 堵 食 卓


 皿へ載せたる コロツケを

 美味きぞと笑み 夕飯よ

 我胸に成す 味はひや

 家庭温もり 覚えゐん


       さらへのせたる ころつけを
       うまきそとゑみ ゆふめしよ
       われむねになす あちはひや
       かていぬくもり おほえゐん


 コロッケというのは家庭の温もり≠フ象徴かもしれませんね……。
 さて、今日は大変な日となりました。台風二十一号の上陸に伴い、ここ尼崎市でも午後から暴風雨です。二時頃が最も激しかったでしょうか。雨の止み間に少しだけ外へ様子を見に出たら、電柱はぐらぐら揺れているし、用水路は物凄い水流だし、屋根瓦が落ちて割れているし、ポリバケツとか、軽い物は何でも飛ばされていました。こりゃ、駄目だ! 身の危険を感じ、すぐに屋内へ戻りました。暴風で恐怖を覚えたのは久しぶりです。
 そして、停電です。どこかで電線が切れたのでしょう。昼の間はまだいいけれど、夕方から夜は難渋しました。電気が来ないんじゃ、ご飯も炊けません。台風は四時半頃までに過ぎ去ったので、開いているお店を探して自転車で回りました。近所はどこも休業、コンビニも閉まっています。道路の信号まで消えているんですからねぇ! この状況で営業するのは、やはり無理があるだろうと思いました。
 ところが、イオンモール伊丹昆陽まで足を延ばしたら、ちゃんと開いているじゃありませんか! 明々と照明が点り、クーラーもよく利いていて、いつもと変わらぬ店内の様子に心底ほっとしました。さすがにレストラン街はほとんど休業でしたが、フードコートの「神座」が営業していて、長い行列が出来ています。ともかくもそこへ並び、葱山盛りの醤油ラーメンを食べることが出来ました! 美味しさに、感謝ですよ!
 帰宅して真っ暗な部屋に入ると、電気のありがたみを改めて実感します。お湯が出ないので、風呂にも入れません。タオルで身体を拭いて、寝ることにしました。当然テレビは点かないし、暗がりでは本も読めませんからね(「蛍雪の功」なんて言葉を想い出します)。
 明るい部屋、にぎやかな食卓……。昨夕のコロッケの味が、不意に甦って来ました。



平成30年9月3日(月)

        大 型 勢 力


 町晴れけり 樹を揺るや

 変化恐ろし 台風よ

 常ならぬ威に 物飛びて

 雨風荒み 声吠えむ


       まちはれけり きをゆるや
       へんくわおそろし たいふうよ
       つねならぬゐに ものとひて
       あめかせすさみ こゑほえむ


 天気予報などでも騒がれているように、台風二十一号が日本列島に接近中です。気象庁の発表によると、
《非常に強い台風第21号は、3日9時現在、南大東島の東海上を北北西へ進んでいます。今後、次第に北北東へ進路を変えて、4日の日中に四国地方から紀伊半島に非常に強い勢力を維持して接近し、上陸する見込みです。その後、速度を速めながら、4日夜には強い勢力で日本海に進み、5日にかけて北日本の日本海側沿岸を北上する見込みです。》
 とのことです。この非常に強い勢力≠ナの上陸は二十五年ぶりだと、テレビで言っていました。気象庁のホームページを参考にすると、台風の大きさと強さは以下のように表現されるそうです。

 【強さの階級分け】最大風速
   強   い …… 33m/s(64ノット)以上〜44m/s(85ノット)未満
   非常に強い …… 44m/s(85ノット)以上〜54m/s(105ノット)未満
   猛 烈 な …… 54m/s(105ノット)以上

 【大きさの階級分け】風速15m/s以上の半径
   大 型( 大 き い )…… 500km以上〜800km未満
   超大型(非常に大きい)…… 800km以上

 数字だけを見ても、素人にはあまりピンと来ませんが、今回特に「非常に強い」を強調していることから考えても、大変激しい台風なのでしょう。
 そのわりには、今日はほんとに好い天気でした。強風の気配もありません。これがいわゆる嵐の前の静けさ≠ネのでしょうか。今後、急な変化に注意が必要ですね。ともかくも、被害が無いことを祈るばかりです。



平成30年9月2日(日)

        九 月 並 木


 広い公園 訪ねゐぬ

 山裾の原 想へるを

 枝に法師蝉 少と鳴けり

 さて秋めく世 我行かむ


       ひろいこうゑん たつねゐぬ
       やますそのはら おもへるを
       えにほふしせみ ちとなけり
       さてあきめくよ われゆかむ


 午前中、尼崎市内の西武庫公園へ遊びに行きました。伊丹市の笹原公園や昆陽南公園もよく行くのですが、そちらは夏場に人工のせせらぎが流れるため、子供が水遊びでびしょ濡れになってしまうのです(苦笑)。着替えを持たない時は、大事を取って西武庫へ、それが原則です。
 こちらはかなり広い遊び場に、林の中のベンチ、花壇などもあって、ゆったりした気分に浸れます(小川もありますが、幼児がじゃばじゃば入れるような川ではないので、濡れる心配がありません)。到着すると、まずは汽車の形をした遊具の座席に座ります。それから滑り台や、平均台型遊具、ロッキング遊具、コンクリート象形遊具などを順に回り、たいてい舟形の砂場に落ち着くのです。湿った砂をカップに入れてアイスクリーム屋さんごっこを始めると、子供は結構悦に入ります。砂まみれになって遊んだ後、林を抜けて水道の所まで手を洗いに行き、今度は自動販売機を目指します。りんごジュースを買うと満足してくれるので、それを飲みながら帰途に就きます。一時間半は過ごしたでしょうか。充分楽しんだ様子で、今日はすんなり帰ってくれたのが何よりでした。
 ところで、今年の夏はツクツクボウシ(法師蝉)の声をほとんど聞きませんでした。涼しくなるのが早かったので、蝉も時季を逸したのでしょうか? それが、今日公園の木で一匹だけ鳴いていたのです! ツクツクボーシ、ツクツクボーシ……。この声を聞くと、ああ、夏も終わりが近づいたんだなぁと、毎年そう思うわけですが……。
 暑い暑いと言いながら、もうすっかり秋の気分です。



平成30年9月1日(土)

        喫 茶 名 店


 昇れる湯気ぞ 渦巻くに

 華やぎよろし 香らせん

 珈琲求め 胸へ吸ふ

 味冴え渡り 笑みて居ぬ


       のほれるゆけそ うつまくに
       はなやきよろし かをらせん
       こおひいもとめ むねへすふ
       あちさえわたり ゑみてゐぬ


 今日、コメダ珈琲店へ行って「おやッ?」と思ったことが二つあります。
 まず一つ目は、ロゴマークです。といっても、べつに大したことではありません。単に私が意識していなかっただけなのですが……。
 シルクハットをかぶった紳士の横に、渦巻きが三つ四つありますよねぇ?(上の画像) あぁ、これってコーヒーの湯気なんだなぁと、いわば当り前のことに、今回初めて気づきました。これまでさほど気にも留めずにぼんやり眺めていたので、ただの模様かと思っていたのです。湯気だと思って見直すと、なかなか面白いデザインだなぁと、改めてそう感じました。なんだか春先に伸びて来た薇(ぜんまい)≠フ鉢植えにも見えますね(笑)。この渦巻き≠ノ創作意欲を刺激され、一首詠んだ次第です。まさか湯気の図が新いろは歌の題材になろうとは……。コーヒーを味わいつつ、この独特の絵柄が心に強く印象付けられました。
 ついでにネットでロゴマークの由来を検索したところ、コメダ珈琲店の常連だった美大生だかデザイン学校生だかが「勉強のためにデザインを作らせてほしい」と話を持ち込み、誕生したロゴだとか。描かれているのは中世ヨーロッパの紳士、名前を「コメダおじさん」というそうです(「コメダ」って「米田」? 日系人でしょうか???)。しかし私が見た限りでは、情報の出所がはっきりせず(コメダ珈琲のホームページにも出ていませんでした)、絵の作者も不明とのことなので、どこか都市伝説≠チぽいですね(もちろん作り話≠セとは思いませんが……)。ともかく、謎めいた話です。
 さて、二つ目は「カツパン」。今年一月八日の項で書いたように、以前は「カツサンド」だったのです。いつから、なぜ名称が変わったのでしょう? パセリが消えたのも気になります(私はパセリを残さず食べる派です!)。それなのに、値段が八二〇円から八八〇円に上がっていました! どうして!? まぁこのメニュー、充分に満足できる美味しさだから、好いんですけどね……。



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