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出来立て!今日の一首

〜平成三十年十二月分 の 新いろは歌 中村菜花群〜

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平成30年12月31日(月)

        平 成 大 歳


 三百と 六十五の歌を

 詠める一年 過ぎゆけり

 山辺風撫でつ 朝陽燃え

 お空に笑む 我は居ぬ


       みほとろくしふ このうたを
       よめるいちねん すきゆけり
       やまへかせなてつ あさひもえ
       おそらにゑむ われはゐぬ


 早いもので、一年も終わりです。
 今年の元旦に毎日一首詠むと決意し、一日も欠かさず大晦日まで来た、本「今日の一首」欄です。我ながらよくやりました! 平成三十年の三百六十五首目を詠み終え、しみじみとした感慨で胸が一杯です。自己満足にせよこの達成感、何物にも代え難いですね。どこまで行けるか、来年も頑張ります! ただ、無理はしたくありません。先はまだまだ長いですから。年越し蕎麦のように、細く長く、続けて行きたいと思います。
 考えてみると平成≠フ年末というのも今日が最後ですよね。まぁ年末に限らず、来年はあと四か月、毎日が平成最後の年≠ナす! 日日是好日、一期一会、今日という日が一生に一度しかないことを、改めて実感しています。
 なぜか心に流れて来る曲は最後の清純派≠ニ言われた往年のアイドル・中嶋美智代の「初恋通り」(遠藤京子 作詞・作曲) 。

   今度男に生まれても
   同じ青春旅するの

   好きだと言ったら その後どうなるの
   答えを今知りたいのに
   何も言わない 桜の木の下で
   汗をぬぐう 初恋通り

 貴重な平成三十一年、有終の美を飾る良い年になりますように……。



平成30年12月30日(日)

        濃 厚 善 玉


 納豆混ぜゐ 悦ぶぞ

 辛子入れんに 冴えゆきぬ

 好く泡立ちや 粘り気の

 美味を想へる 誉めて笑む


       なつとうませゐ よろこふそ
       からしいれんに さえゆきぬ
       すくあわたちや ねはりけの
       ひみをおもへる ほめてゑむ


 食事時に納豆を混ぜていて、ふと一首詠みたくなりました。
 粘着質でしつっこい人間は嫌われますが、そんな性質が大いに好まれるのがこの納豆です。掻き混ぜる時の手の感触、ねばねばと糸を引き細かく泡立つ様子を楽しみながら、じっくりと味わってみました。
 小学館『日本歴史大事典』を見ると、
《納豆のトシヤなどと称して納豆をねかせる日が正月準備の行事になっている地域もある。》
 との説明があり、だから納豆は冬の季語になっているんだなぁと納得(=納豆食ぅ)しました(笑)。「トシヤ」というのは「年夜」すなわち大晦日の夜のことでしょうか。いずれにしても、七月十日が「納豆の日」というのは単なる語呂合せで、本当は季節外れなのですね。また、同書によると、
《糸引き納豆が商品として売られるようになったのは江戸時代からであり、早朝、江戸の町を量り売りする納豆売りがみられた。》
 とのことです。やっぱり朝は納豆ですねぇ!



平成30年12月29日(土)

        裏 道 吹 抜


 舞ふ雪見んや 霰跳ね

 蜘蛛の巣へ付いて 侘しげよ

 お外寒め 風唸り

 声吠えたるを 路地に居ぬ


       まふゆきみんや あられはね
       くものすへついて わひしけよ
       おそとさむめ かせうなり
       こゑほえたるを ろちにゐぬ


 昨日、市役所からの帰り道、にわか雪に遭いました。やけに冷えるなぁと思っていたら、白い物がちらつき始め、やがて白い金平糖のような小粒の雪がころころと無数に道路をころがる始末です。かと思うと急に日が差し、青空が見えたり隠れたり、今度は霙か霰か、そんなことの繰り返しでした。
 家の近くまで帰って来てお寺の脇の細道を通ったら、塀の上の瓦屋根に蜘蛛が巣を張っていて、そこに雪の粒が幾つもくっついていました。こりゃあ面白い模様だなぁ、一首詠まなければならないなぁと、その時そう感じたのです。今日になって四苦八苦、何とか形に出来たので、ようやくほっとしています。作品の仕上がりはともかくとして、自分なりの侘≠フ風情を表現したつもりです。



平成30年12月28日(金)

        歳 末 朱 色


 役所訪ね 急かん我

 終ふべき事も 済み笑むに

 そちら参りぬ 愛いアロエの

 咲ける花愛で 美覚ゆ


       やくしよたつね せかんわれ
       をふへきことも すみゑむに
       そちらまゐりぬ ういあろえの
       さけるはなめて ひおほゆ


 三年ほど前に送られて来た「マイナンバー通知カード」を、迂闊にも紛失してしまいました。他所へ持って行ったはずはないのに、いつも保管していた場所に無いことが判り、家の中をいくら捜しても見つからないのです! しかたがないので再発行してもらおうと、市役所のマイナンバーカード交付窓口へ向かいました。
 通知カードではなくて本物のマイナンバーカードを作れば良いと勧められ、お願いすることにしました。発行までに一ヵ月半かかるそうですが、差し当たり必要なわけではないので、何ら問題ありません(ナンバーだけならいつでも教えてくれるそうだし、私自身も過去にケータイで撮影した通知カードの画像を保存してあります)。受付窓口ですぐに顔写真まで撮影してくれて、ほんとに助かりました。こんなに簡単に手続き出来るなら、もっと早くカードを作ってもらうべきでした。紛失したのは愚かですが、そのおかげで一歩前進できたので、まさに禍転じて福と成す≠セと感じ、妙に清々しい気持ちになりました。
 用事が済んで外へ出たら、市役所の玄関脇に咲いていたアロエの花が朱色に映えてとても綺麗でした。



平成30年12月27日(木)

        玉 上 葱 盛


 黄色ら映え 美を成せる

 妻手料理ぞ 親子丼

 夢の味食べ 胸に沁み

 今日も笑顔よ 温さ和す


       きいろらはえゐ ひをなせる
       つまてれうりそ おやことん
       ゆめのあちたへ むねにしみ
       けふもゑかほよ ぬくさわす


 妻が時々作ってくれる親子丼です!
 まぁ、正直言って「夢の味」というほどではないですけどね(笑)。玉子は半熟のとろみがなくなって固まり過ぎているし、全体的に味が薄めで、少し物足りなくて……(妻は本稿に関心がないので、内緒で本音を吐露しています)。
 いや、贅沢を言ってはいけませんね!
 自ら料理が下手だと言う(私はそんなこと、一言も言っていません!)妻が、一生懸命作ってくれるところが好いんですよね!! 刻み葱が豪快に盛られている点は、大いに私好みです。そして何よりも家庭の味≠感じさせてくれます。「今日も笑顔よ 温さ和す」というのは本当ですよ(←ちゃんと埋め合わせしとかなくちゃ!)。
 その親子丼を、今朝も美味しくいただきました。感謝の思いを込めて一首詠んだ次第です。



平成30年12月26日(水)

        休 息 安 楽


 今憂さ忘れ 蒲団延べ

 温もり覚え 幸せや

 眠る悦び 夢路にて

 夏空を駈け 笑み居たき


       いまうさわすれ ふとんのへ
       ぬくもりおほえ しあはせや
       ねむるよろこひ ゆめちにて
       なつそらをかけ ゑみゐたき


 今日は少し朝が早かったので、午前中もう一寝入りしようと思いました。何かと慌ただしい年の瀬で雑用は山積みですが、とりあえずそんなことは忘れて、しばし蒲団の温もりに身体を沈めました。寝たい時に寝られるというのは、本当に幸せなことですね!
 ゆったりと大の字に伸びて、全身の力を抜きます。夢の世界へ溶け込んで、心は真っ青な夏空を駆け巡るところだったのですが……。
 この気持ち、この感覚を新いろは歌に詠もう! 不意に創作意欲が湧き、枕元の紙と鉛筆に手を伸ばします。私も好きですなぁ(笑)。
 一首詠み終え、今度こそぐっすり眠りました。何物にも囚われず、「眠る悦び」を久しぶりに味わいました。



平成30年12月25日(火)

        逸 品 新 香


 茄子や白菜 胡瓜見ゆ

 我また笑顔 お漬物

 胸躍らせん 味得ゐて

 飯へ添ふるに 悦びぬ


       なすやはくさい きうりみゆ
       われまたゑかほ おつけもの
       むねをとらせん あちえゐて
       めしへそふるに よろこひぬ


 漬物は好いですねぇ! これさえあれば、無性に白いご飯が食べたくなります。あとは何も要りません。
 白菜や胡瓜はもちろんですが、特に茄子が大好きで、柔らかな果肉と歯応えのある皮を一気に噛みしめると、なんとも言えない味わいがあります。お寿司屋さんへ行っても、必ずわさび茄子のにぎりを注文しますよ。
 白菜はキムチも好きだけれど、やはりあっさり塩漬けにしたものが日本の食卓には欠かせません! 胡瓜も同じです。
 子供の頃から慣れ親しんだ味。今日も漬物の食文化にどっぷりと浸っています。



平成30年12月24日(月)

        絵 入 聖 菓


 ミニイマウス 美を添へむ

 ケエキよろし 鮮やかなり

 子も跳ねつ笑んで 少と食ぶる

 多く夢載せ 我ら居ぬ


       みにいまうす ひをそへむ
       けえきよろし あさやかなり
       こもはねつゑんて ちとたふる
       おほくゆめのせ われらゐぬ


 妻が注文しておいてくれたクリスマス用のケーキを受け取りに、武庫元町のケーキ店「ショコラクラブ」へ行って来ました。今回はミニーマウス≠フ絵をお願いしたとのこと。仕上がった品を店内で見せてもらい、その鮮やかさに感じ入りました。
 大切に持ち帰り、飾り付けされた部屋で写真を撮るなど一通りの儀式(笑)が済んだ後、ようやくケーキをいただきました。子供が嬉々としてハッピィバースデー、トゥーユー!≠ニ歌い出すので、ハッピーバースデーじゃなくてクリスマスだろう、そう言ったのですが……。よく考えたら、クリスマスというのはキリストの誕生を記念する日なので、「ハッピーバースデー」でもいいのかな、とも思いました。
 しかし、イエス・キリストって、実際はいつ生まれたかも定かではないですよね? 小学館『日本大百科全書』で【クリスマス】を調べると、
《ニカイア公会議(325)でキリスト論に関する教義が整理され、キリストの誕生の神学的位置づけが確定されると、ミトラス教の祝日Natalis Solis Invicti(不滅の太陽の生誕日)である12月25日がキリストの誕生日として解釈され制度化された。》
 との説明があります。何だかよく解りませんが、要するに太陽信仰≠ニ関係があるのでしょう。キリストは人類にとって太陽のような人≠セということかもしれません。

  



平成30年12月23日(日)

        水 玉 鮮 黄


 松ら枝伸びて 葉覆へり

 雨を避けゐる 河川敷

 冬濡れ模様 菜種咲み

 色濃く染むと 幸に和す


       まつらえのひて はおほへり
       あめをよけゐる かせんしき
       ふゆぬれもやう なたねゑみ
       いろこくそむと さちにわす


 昨日、西宮の病院へ行った帰りに雨に遭い、しばらく武庫川河川敷の松の木陰で休みました。
 冬なのに(ちょうど冬至でしたね)菜の花が咲いていたのです。私の筆名にもなっている菜の花ですからねぇ、やはり親しみを覚えますよ。鮮やかな黄色にしみじみと見入り、ほっと心が和みました。
 このところ寒さが和らいでいるせいもあり、なんだか春雨の潤いすら感じてしまいます。年の瀬の慌ただしさも、すっかり忘れていました。実際、今日からは日一日と昼の時間が長くなってゆくわけです。これこそが「一陽来復」です!
 冬の折り返し地点は過ぎました。すでに春への第一歩は踏み出されたのかもしれません。



平成30年12月22日(土)

        感 嘆 香 味


 黒トリユフの ソオス冴え

 チキンカツ良い 店で居ぬ

 我を招ける 品に逢ひ

 早食べ誉め得 声漏らむ


       くろとりゆふの そおすさえ
       ちきんかつよい みせてゐぬ
       われをまねける しなにあひ
       はやたへほめう こゑもらむ


 久しぶりにガストで食事しました。
「黒トリュフ香る、チキンカツレツ+ガーリックライスセット」(税抜948円) というメニューに目が行き、早速注文しました。サクサクのチキンカツレツにデミグラスソースとクリーミーな黒トリュフ入りソースがたっぷり!≠ニの説明があり、興味をそそります。私は今まで、トリュフを賞味したことがなかったので……。
 確かに好い香りですね! 白い濃厚ソースに黒いトリュフが散り、なんとも言えない風味があります。チキンカツも、揚げ立て熱々中身ジューシーで、とても美味しかったです。ガーリックライスも大好きです。元気出ますよ!

  



平成30年12月21日(金)

        新 鮮 赤 玉


 オレンヂ色の 黄身を据ゑ

 卵掛け飯 為せるにて

 朝日映えゐぬ 胸燃ゆや

 ほつと笑へり 好う食ふぞ


       おれんちいろの きみをすゑ
       たまこかけめし なせるにて
       あさひはえゐぬ むねもゆや
       ほつとわらへり ようくふそ


 今朝は少し急いでいたので、手っ取り早く卵掛けご飯にしました。
 お茶碗にご飯をよそい、真ん中にくぼみを作り、そこへ生卵をコンと割って落とし、黄味に箸を刺して掻き混ぜたところで手が止まりました。この黄身、濃い!
 綺麗なオレンジ色ですね(上の画像)。まだ醤油も掛けていないのに、この色ですよ。第一印象では、むしろ朱色に近い気がしました。新鮮で、張りも良かったです。
 忙しい時間だったことも忘れ、夢中で写真に撮りました。そして、これは一首詠まなければと思いました。ご飯食べる前に、何をやってんるだか……(笑)。



平成30年12月20日(木)

        宇 宙 視 野


 大空見据ゑ 広い世で

 我背に羽を 持ちつ居る

 無限の彼方 時空超え

 止まぬ夢あり 先へ翔ぶ


       おほそらみすゑ ひろいよて
       われせにはねを もちつゐる
       むけんのかなた しくうこえ
       やまぬゆめあり さきへとふ


「不可説不可説転(ふかせつふかせつてん)」のことを考えていました。仏典『華厳経』唐経の第45巻、阿僧祇品第三十に登場するという、巨大数の名前です。岩波科学ライブラリー253『巨大数』(鈴木真治 著) の解説によると、

  10 の 37,218,383,881,977,644,441,306,597,687,849,648,128乗

 という、とんでもない桁になります。1に0を書いてゆくだけでも何年かかることやら……。この巨大数を何とか実感としてイメージできないものだろうか、誰にでも解るような比喩で表現できないものだろうかと、以前から頭を捻っているのですが……。
 あまりにも大きすぎて、やはり無理ですね。ぶっ飛んじゃってますものね! 説くことが不可能という「不可説」の名の通りですよ……!
 無限の思考って、面白いですね! 宇宙とか、この世の始まりとか、そんな果てしなさへ想いを馳せつつ詠んだ、今日の一首です。



平成30年12月19日(水)

        宝 来 清 鳴


 細紐付けむ 銀鈴の

 干支可愛らし 吾笑みゐぬ

 和を成せる音や 御目出度う

 幸福増すに 慶べり


       ほそひもつけむ きんれいの
       えとかはゆらし あゑみゐぬ
       わをなせるねや おめてたう
       さちふくますに よろこへり


 農協さんに頂いた「福鈴」を詠みました。来年の干支、黄色い猪の絵が付いていて、とても可愛いです。以下の説明書きが添えられています。
《福鈴
 根付鈴、宝来鈴ともよばれ、江戸時代元禄期ごろより印籠、巾着、提物等の緒の根もとにつけ粋なアクセサリーとして愛用されました。
 また、御身を守る、お宝を呼ぶという縁起もので小さな鈴の音が大きな福を呼びそうです。》
 子供に渡したら満面の笑顔で喜んでくれたので、これはほんとに福が来たなと思いました!



平成30年12月18日(火)

        純 粋 水 炊


 熱湯沸かせ 白菜入れ

 早も煮えゐる 湯気へ笑む

 冷めぬ間ぞ良き このお味

 ポン酢を取りて 美味食らふ


       ねつたうわかせ しろないれ
       はやもにえゐる ゆけへゑむ
       さめぬまそよき このおあち
       ほんすをとりて ひみくらふ


 今日は無性に白菜の水炊きが食べたくなりました。調味料など何も入れず、ただのお湯で煮た白菜を、です。味付けはポン酢のみです。鍋で少ししんなりした程度の白菜を椀へ取り、熱々の湯気が立つ上へポン酢を一振りしていただきます。これが旨い!
 あとはほんとに何も要りません。素材そのもののあっさりした甘味とポン酢の味が溶け合い、いくら食べても飽きません。身体がほかほか、お腹も満足、食物繊維で心身共にすっきりするので、私は大好きです。白菜大玉四分の一個ぐらい、一人ですぐに平らげてしまいますよ! いくら食べてもすぐにお腹が減るから、ダイエットにも良いと思います。こういう話をしているだけで、あ〜、また食べたくなって来ました!!



平成30年12月17日(月)

        温 柔 濃 厚


 練る茹で玉子 滑らかに

 サンドヰツチへ 黄色の具

 添ふ幸せや 良う好けり

 美をも覚えむ 我笑みぬ


       ねるゆてたまこ なめらかに
       さんとゐつちへ きいろのく
       そふしあはせや ようすけり
       ひをもおほえむ われゑみぬ


 週末は食欲がなく、特に昨日は簡単な朝食以外ほとんど飲食せずに寝ていたので、三日間で体重が三キロも減ってしまいました。逆に言えば、普段はそれだけ無駄な水分その他が身体に溜まっていたということでしょう。体調のせいで痩せるのは決して良い事とは言えないけれど、今回はなんだかパソコンの不要なデータを全部消去したような、妙に清々しい気持ちになりました。健康や食生活を見つめ直す上で、良い契機になったと思います。
 ようやく空腹感が戻って来たので、朝はお粥、昼は玉子の入ったサンドイッチをいただきました。たまごサンドの柔らかさ、マヨネーズと溶け合った黄味の深い味わいが、口から喉の奥を撫でてゆきます。サンドイッチって、こんなに美味しいものだったのですね!
 TBS系の日曜劇場『下町ロケット』第五話(十一月十一日放送分)で、吉川晃司演ずる財前部長が真っ白なおにぎりを一口食べ、
「うまい! ……こんなに美味いもんだったかなぁ米は!」
 と言った言葉を、ふと思い出しました。



平成30年12月16日(日)

        南 国 夢 想


 海エメラルド 熱帯魚

 吾を誘ふべし 笑んで居む

 思はぬ風や 猶行くに

 日頃の街 忘れけり


       うみえめらると ねつたいきよ
       あをさそふへし ゑんてゐむ
       おもはぬかせや なほゆくに
       ひころのまち わすれけり


 ご飯を食べなきゃ元気が出ない、そう思い、頑張って朝食をいただきました。無理に食べたつもりはなかったのですが、残念ながら逆効果でした。あまり食欲がない時は、やはり控えたほうが良いみたいですね。空腹こそが健康の証です。改めてそう悟りました。
 早朝はわりと調子が良かったんですけどね……。
 結局は、胃腸が弱っているのでしょう。急に胸が一杯になり、疲労感が襲って来たので、今日も一日寝ることにしました。南国の夢でも見ながら……。



平成30年12月15日(土)

        休 日 冬 籠


 ミツキイマウス 絵載せゐん

 カルタ並びて 場に遊ぶ

 我幸覚え 部屋温げ

 子も胸躍り 夢よろし


       みつきいまうす ゑのせゐん
       かるたならひて はにあそふ
       われさちおほえ へやぬくけ
       こもむねをとり ゆめよろし


 なかなか体調が戻らないので、一日寝たり起きたりでした。すべき雑用はいろいろあるけれど、今日はそんなこと全部忘れて怠惰を楽しみます。朝、妻が作ってくれたお粥を食べ、少しうとうとしたと思ったら、もう午後になっていました。あまり食欲はなかったけれど、今度はパクチー入りのラーメンをいただき、少し元気になりました。
 日の入る暖かい部屋で、しばらく子供と遊びます。ディズニーのカルタです。まだ字の読めないうちの子も、ミッキーやドナルドの絵札はすぐに取ることが出来ました。
「み! これがミッキーのみ≠竄ナ!」
 一応、その都度ひらがなを指さして見せました。子供も真面目に、
「み……。み……」
 と繰り返してくれたのでよかったです。
 ところでこのカルタは計四十五枚。「ん」の札がありません。説明書には五十音には含まない「ん」の字は省きました≠ンたいな説明があったけれど……。やはり「ん」も必要でしょう、仮名として!(語頭に用いられないから、という理由ではないようです。現に「を」の字は読み札で助詞として文の途中に使用されています。)



平成30年12月14日(金)

        駅 前 暖 簾


 冬に好い蕎麦 想へるを

 絶妙の味 温さなり

 天かす蕩け 干し海老や

 葱 卵ら 我笑みゐむ


       ふゆによいそは おもへるを
       せつめうのあち ぬくさなり
       てんかすとろけ ほしえひや
       ねきたまこら われゑみゐむ


 昨日の帰りはどういうわけか体がくたくたに疲れ、家に帰り着くまで身が持たないと感じ、駅でスタミナそばを食べました。スタミナ≠ニいう名前が良いじゃないですか! 天ぷらと生卵が入った温そばです。天ぷらといっても乾燥の小海老が交じった天かすの塊のようなものですが、これに出汁が浸みてとろとろにとろけたところをとぅるっと飲み込むのが、得も言われず旨いのです! 生卵は生卵で、あまり掻き混ぜたりせず、黄身を丸ごととぅるっと飲み込むのが好きです。このスタミナそばに元気を貰い、家の風呂で体をよく温め、晩は早寝しました。
 ところが今日はちょっと体調を崩してしまいました。腕や足腰の筋肉が痛く、起きるとふらふらするので、これはインフルエンザの前触れかなぁと思ったのです。かかりかけには体の節々が痛むと言われていますからねぇ。でも、熱はないし、一旦起きてしまうと気持ちが引き締まり、なんとか出勤しました。休もうと思えば休めたのですが、自分の弱気に負けたくなかったのです! まぁ、無理せぬ程度に頑張りました。
 今日すべき仕事が片付いたので、午後は早引けさせてもらい、帰宅して眠りました。そうしたら体もだいぶ楽になりました。結局インフルエンザではなく、日頃の疲れと体の冷えが原因でしょう。暑がりの私は冬でも薄着ですからね(この薄着癖は治りそうにありませんが……)。
 おまけにこの後、少し早めの忘年会もあったのです。これも休むと愛想がありません(笑)。お酒もほんの付き合い程度に控え、体調が良くないとは誰にも言わず、何とか無事に乗り切りました。人前でシンドイ姿を見せることなく済んだのが何よりでした。



平成30年12月13日(木)

        清 楚 小 春


 冷えゐ背丸め 我が家出で

 散歩にも良く 空は青

 訪ね来し地へ 冬の稀有

 菫咲むなり 驚きぬ


       ひえゐせまるめ わかやいて
       さんほにもよく そらはあを
       たつねこしちへ ふゆのけう
       すみれゑむなり おとろきぬ


 立葵や百合が咲いたと思ったら、今度はスミレです! 職場のすぐ近くの道路で、紫色の小さな花が並んで咲いていたのです!  春かよ? 思わず唱歌「春の小川」の岸のすみれや れんげの花に……≠フ一節が浮かんで来ました。しかしあの夏日≠ヘ一週間も前の話です。この寒風の中、花びらはすぐに縮れてゆくのでしょうか……。
 家の近所で毎年スミレが多く咲く道路脇を思い出し、帰宅途中に遠回りして寄ってみたのですが、こちらは全く咲いていませんでした。残念に思う反面、いわばそれが当然なのだと、すこしほっとする気持ちも生まれました。やはりスミレは春に咲かないとね……。
 今度は宝塚歌劇団の「すみれの花咲く頃」のメロディーが、心に流れて来ました。



平成30年12月12日(水)

        季 節 異 変


 今朝十二月 百合咲みぬ

 こちらへ来ゐて 目を丸む

 猶根絶えず 弥哀れ

 夏炉冬扇の 思いぞよ


       けさしふにくわつ ゆりゑみぬ
       こちらへきゐて めをまるむ
       なほねたえす いやあはれ
       かろとうせんの おもひそよ


 やはり先週の汗ばむ陽気の影響でしょうか、冬だというのに百合の花が咲いていたのです! 三日前は立葵の花について書きましたが、いやはや、それ以上の驚きでした。百合ですよ、百合!
 雨上りの細い路地、アスファルトの隙間から長い茎が伸び、白い花を付けているのです(上の画像)。これは文字通りの「夏日」ですね。再三述べた松田聖子の歌じゃないけれど、ほんとに奇跡ですよ、奇跡!
 変速的な気候に、植物も季節を勘違いするのでしょう。いわゆる「狂い咲き」ですね。歌では「夏炉冬扇」と表現しましたが、これは時季外れ≠フ意味を強調したかったからです。べつに役に立たない∞無駄なもの≠ニ言いたいわけではありません。しかし「徒花(あだばな=無駄花)」という意味では、まんざら間違いでもないでょう。



平成30年12月11日(火)

        七 色 聖 樹


 西宮へぞ 我行けば

 植木立つなり 夢灯る

 胸膨らませ ガアデンズ

 幸喜びを 覚えゐぬ


       にしのみやへそ われいけは
       うゑきたつなり ゆめともる
       むねふくらませ かあてんす
       さちよろこひを おほえゐぬ


 頼んでいた修理が終わったとの連絡があったので、阪急西宮ガーデンズまで腕時計を受け取りに行って来ました。修理費用は結構高く付くのですが、父に貰った大切な時計なので、やはり壊れたままにしておくのは良くないと思ったのです。
 それはさておき、ガーデンズもすっかりクリスマス色ですね! まずは二階ロビーにある大きな聖樹にじっと見入ってしまいます。樹の下にいる白い鹿(トナカイ?)も非常に印象的でした。



平成30年12月10日(月)

        師 走 電 飾


 大寒今日は 風の路地

 子と手繋ぎ 日暮れゐぬ

 イルミネエシヨン 青渡す

 空に笑まへり 夢模様


       おほさむけふは かせのろち
       ことてつなき ひくれゐぬ
       いるみねえしよん あをわたす
       そらにゑまへり ゆめもやう


 毎年この時期になると、ご近所のクリスマスの電飾が綺麗です! 宵の口に散歩しながら、昨日も眺めました。
 少し冷えてきた路地を、我が子と手をつないで歩きます。子供は紅緋の小さなダウンジャケットに、小さな手袋、大きな玉房の載った白い毛糸の帽子をかぶり、ふかふかのマフラーを巻いて、防寒対策は万全です。青く光るイルミネーションを見るとすぐに駈け寄り、しばらく燥いでいました。いつものように、このあとドラッグストアへ行って、大好きな駄菓子を一つ選ぶのです。
 胸にジーンと熱いものが込み上げて来ます。今日の出来事も、おぼろげな思い出として幼い胸に残るのでしょうか……?
 なんだか私自身が幼年時代の記憶の中を旅しているような気持ちになって、我が子の夢の足取りを一緒に辿りました。



平成30年12月9日(日)

        奇 跡 開 花


 冬季咲かんや 立葵

 滅ばぬ威勢 豪く良し

 胸で想へり 我そこに

 真夏の夢を 見据ゑける


       とうきさかんや たちあふひ
       ほろはぬゐせい えらくよし
       むねておもへり われそこに
       まなつのゆめを みすゑける


 松田聖子の歌「冬の妖精」(松本隆 作詞、大瀧詠一 作曲) をまた思い出していました〔昨平成二十九年十二月十四日の項でも、以下の歌詞を引用しています〕。

  冬に咲く薔薇をあなたにあげるわ
  今朝窓辺で咲いてたの

  恋した心が奇跡を呼ぶのよ
  木枯しの街も
  寒くないはずね
  Ah 10カラットの微笑だけ な・げ・て
  もうじき I love you

 まぁ、二季咲きの薔薇ならまだ解るのですが、昨日私が見たのは立葵(たちあおい)≠ナすからねぇ!! 上の画像がそれです。
 立葵って、夏の花でしょう!? 『広辞苑(第六版)』には「春夏の頃、葉腋に紅・白・紫などの美花を開く」と出ていました。春から夏の花が、今頃咲いていたんですからねぇ、驚きです!  やはり先日の夏日≠フ影響でしょうか……。



平成30年12月8日(土)

        函 館 魚 介


 大阪梅田 ビルの空

 胸も晴れ来 店に居ぬ

 味融け愉悦 笑まふやな

 回転寿司を 喜べり


       おほさかうめた ひるのそら
       むねもはれき みせにゐぬ
       あちとけゆえつ ゑまふやな
       くわいてんすしを よろこへり


 シースルーエレベーターから見晴るかす青空が、ビルの間にのびのびと広がっています! 七階で降り、しばしロビーに佇み、新梅田シティーの方を見渡していました。阪急梅田駅周辺にはよく行くけれど、なぜかこっちの方にはあまり足が向きません。いつもとは違う眺めを楽しみ、胸の空く思いでした。
 昨日はグランフロント大阪へ行って来たのです。着いたらちょうどお昼になったので、「グルメ回転寿司 函太郎」で食事しました。外で順番待ちをしていたら、店内から大きな拍手と歓声が湧き起こったので、何だろうと思いました。どうやら鮪の解体ショーが行われていたようです。お店に入ると、さばき立ての鮪だと言って、板前さんがお客に威勢よく呼び掛けています。まぁ、私は遠慮しましたけどね(高価ですからね……)。大好きなカズノコも残念ながら遠慮しましたが(苦笑)、代わりにイクラを奮発しました! やっぱり魚の卵は好いですね! とびっこ軍艦は値段も手頃で、粒がぷちぷちと新鮮で、とても美味しかったです!

  

  



平成30年12月7日(金)

        米 南 辣 飯


 ジヤンバライア 紅に

 ソオセエヂ載す 食べ笑みぬ

 悦びが湧き 胸燃ゆと

 美味さ火照りを 今日愛づる


       しやんはらいあ くれなゐに
       そおせえちのす たへゑみぬ
       よろこひかわき むねもゆと
       うまさほてりを けふめつる


 コンビニのお弁当は、当て込んで買いに行っても棚に並んでいないことが多いですよね? ミニストップのジャンバラヤ、また食べたいと思いながら、品切れだったのか、二回お預け≠食いました(洒落にならないです……)。昨日はようやく巡り合えたので、嬉しかったですねぇ! それで再び歌に詠んだ次第です。
 今回は外来語の表記について考えさせられました。
 まず「ジャンバラヤ」の語は「ヤ」の字が重複して使用できないため、「ジャンバライア」というカタカナの発音表記に従いました。次に、「ソオセエジ」と「ジヤンバライア」で「ジ」が重なるなぁと思い、ソーセージを「ソオセエヂ」と書いたのですが、これは妥当な表記だろうかと、少し迷いました。つまり、「ジ」と「ヂ」の書き分けの問題ですね。
 そもそも外国語の発音を仮名で表すこと自体に無理があるのだから、厳密な使い分けのルールなんて無いだろう……。そう高を括って強引に押し切ったものの、後でまた違和感に悩まされました。「オレンジ」には「オレンヂ」という用例があるようですが、「ソーセーヂ」の例はあるのでしょうか……。
 ま、しかたないですね。もし過去に用例が無ければ、私が既成事実を作ることにします!!(笑)
 以上、できちゃった婚≠ネらぬ、今日のできちゃった一首≠ナした。



平成30年12月6日(木)

        満 足 弁 当


 炒飯 餃子 焼売の

 ミニセット 我選ぶ

 値も手頃ぞ 笑顔をす

 温め食べゐむ 昼餉なり


       ちやあはんきよおさ しゆうまいの
       みにせつと われえらふ
       ねもてころそ ゑかほをす
       ぬくめたへゐむ ひるけなり


 いつの間にか、シリーズ化されましたねぇ! 第何弾になるのでしょうか、今日もまたお弁当の歌です! 今回は「たっぷり焼売&炒飯弁当(税込498円)」です!! 豪華でしょう! これもミニストップで買いました。一目見ただけで、大満足ですよ(笑)。
 焼売がけっこうボリュームありますね。餃子が一つ添えられて、さらに鶏唐揚げも入っています。大衆中華オンパレードですね! 炒飯も期待通りの美味しさでした。ごちそうさまでした。



平成30年12月5日(水)

        朝 寝 温 暖


 春暁を 覚えず居

 眠気浸らん 我よろし

 醒めもせぬ中 鳥啼いて

 その声に向く 山辺見ゆ


       はるあかつきを おほえすゐ
       ねふけひたらん われよろし
       さめもせぬうち とりないて
       そのこゑにむく やまへみゆ


 今朝は穏やかに暖かく、ついつい寝坊してしまいました。いつも七時半に家を出るのですが、目覚めたのが七時九分、その十分後にはもう朝食を済ませたのですから、我ながら恐るべき早業≠ナすね!
 それはさておき。「春眠暁を覚えず」なんて言葉がふと浮かび、今日の一首となったわけですが、今は十二月ですよ! 一昨日からの異例の暖かさには、まったく驚かされますね。今日の読売新聞朝刊も「師走の夏日」と題して昨日の陽気を報じています。
《4日の日本列島は、南から暖気が流れ込んだ影響で、各地で季節はずれの汗ばむ陽気となった。43都道府県337地点で12月の過去最高気温を更新し、東京や福岡、徳島など66地点で25度以上の夏日になった。
 気象庁によると、4日の最高気温は各地で平年より10度前後上昇。沖縄県宮古島市29・8度、奈良県五條市26・8度、大阪府八尾市26・1度を観測した。
 大阪市中央区でも12月の観測史上最高の24・5度を記録し、市のメインストリート・御堂筋では、イチョウ並木の下を、上着を脱いで歩く人々の姿が目立った。……》
 昨日はほんとに暑かったですもん。暑がりの私などは、額にじっとりと汗が滲みましたよ。今日も寒さとは無縁で、なんだか春先のような、ほっと心和むものを感じました。
 しかし週末は一気に冷え込むそうですね。私は滅多に風邪なんか引かないけれど、まぁ用心に越したことはありません。そろそろセーターを用意するかな?
(ちなみに上の画像は、春の淡路島夢舞台、ホテルの窓から撮った朝の風景です。心地好い目覚めの象徴として、ここに挙げておきます。)



平成30年12月4日(火)

        加 薬 米 煮


 辛さと和せる 食ふ料理

 胸をば燃やす 悦覚ゆ

 飯にぞ笑まん 炊込みの

 並べて好い味 広げゐぬ


       からさとわせる くふれうり
       むねをはもやす えつおほゆ
       めしにそゑまん たきこみの
       なへてよいあち ひろけゐぬ


 またまたお弁当ネタで一首。
 昨日はミニストップで「ガツ盛!ジャンバラヤ(税込460円)」というのを買いました。
 えっ? 何、それ?? 私はジャンバラヤ≠知らなかったのです。ちょっと見には、ソーセージの載ったカレー炒飯のようでしたが……。ご飯に味がよく浸み込んでいて、ピリッと辛くて、非常に美味しかったです! 『広辞苑(第六版)』で調べたところ、
《ジャンバラヤ【jambalaya】
 アメリカ、ルイジアナ州の料理。炒めた米に野菜・肉・甲殻類などとスープ‐ストックを加えて火を通す。スペイン料理のパエーリャが起源といわれる。》
 また、学研『最新海外旅行者のための 世界の料理・メニュー辞典』には、
《[米]Jambalaya[ジャンバライア]
 ジャンバラヤ。南部ケージャン料理。ご飯、鶏肉、ソーセージ、トマト、ピーマンなどの入ったピラフとシチューの混ざりあったような料理。魚介が入るとスペインのパエリャに似る。》
 とありました。コンビニもなかなか粋な物を売るんですね!
 とても気に入ったので、また食べたいです!



平成30年12月3日(月)

        紅 白 鮮 明


 白線のごと 脚細う

 蝦真赤よな 我笑みぬ

 目立ちゐる色 さらに好き

 胸で想へり 夕焼けを


       はくせんのこと あしほそう
       えひまつかよな われゑみぬ
       めたちゐるいろ さらにすき
       むねておもへり ゆふやけを


 一昨日に行った海遊館で、今回一番印象に残った生物が、この「シロボシアカモエビ(白星赤藻蝦)」です。なんという鮮やかな赤、まるでガラス細工のようですね! 髭と脚は真っ白で、赤い体にその名の通り白星が散り、鮮明な紅白の取合せからサンタクロースをも連想しました(ちょうど十二月ですし)。こんな綺麗なエビがいるんですねぇ……! 勝利を意味する白星≠フ名前も縁起が良いですよ。
 こりゃ是非一首詠んどかなくちゃ! そう思って頭を絞りました。



平成30年12月2日(日)

        龍 宮 世 界


 海に遊べる 館訪ね

 魚群れゐぬ 歓ぶを

 命灯し 夢馳せて

 安らぎ覚え 笑まひけり


       うみにあそへる くわんたつね
       さかなむれゐぬ よろこふを
       いのちともし ゆめはせて
       やすらきおほえ ゑまひけり


 何かと慌ただしい十二月に入りましたが、昨日は一日中、別世界に遊んだ気分でした。久しぶりにゆっくりと、親子三人で大阪の海遊館へ行って来たのです。小魚の群れ、クラゲの揺らぎ、イルカやアザラシの勢い、エイやジンベイザメの余裕……。広い海底を想わせる水の中の世界に、しばしうっとりと見入りました。龍宮城で過ごした浦島太郎の気持ちが、少し解った気がします。一通り見学して外へ出たら、何だか夢から醒めたように感じました。
 館内で見た、高脚蟹、魂交(たまかい)、海月、ペンギンの画像も、以下に添えておきます。

  

  



平成30年12月1日(土)

        大 衆 弁 当


 炒むる飯と 焼そばを

 大皿へ載せ 割に合ふ

 レンヂで加熱 間も無う得

 湯気見据ゑゐぬ 食ひ頃よ


       いたむるめしと やきそはを
       おほさらへのせ わりにあふ
       れんちてかねつ まもなうえ
       ゆけみすゑゐぬ くひころよ


 やっぱり食べ物の歌は好いですねぇ!
 味覚というのは非常に実感しやすいし、美味しい物は直接心に訴えて来るから、歌を詠む際にもイメージが豊富に湧くのです。味覚、嗅覚、触覚(食感)はもちろんですが、食材の色や調理の具合、盛り付けなど、視覚に訴える要素や、新鮮な葉物野菜を裂く音、鍋物がぐつぐつ煮える音など、聴覚に訴える要素も加わり、食事というのは五感をフルに活動させます。こういう話をするだけで、もうお腹が減って来ました。
 さて今回も、またまたお弁当ネタです。昨日の朝も小銭を握り締めて、通勤途中にミニストップへ向かいました。買ったのは「焼そば&焦がし醤油炒飯(税込430円)」です!(上の画像) 一目見て、物凄くインパクトがあったので! こりゃあ食べ応え満点だなぁと感じました。根性入っているでしょう!! もう十時頃からお昼のことが目の前にちらついちゃって、ちらついちゃって……。
 後刻、レンジでチンして熱々をいただきました。もちろん美味しかったです!



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